技術士になるまでとその仕事について [PR]

「技術士」とは?

そもそも「技術士」という言葉、そしてどんな資格でどんな仕事をするのかあまり知られていないと思います。
そこでその資格がなんたるか?、資格を取得するまでの流れそしてどんな仕事を営むことになるのかをご紹介していきたいと思います。

 

まずは技術士という資格です。
文部科学省所管の国家試験に合格した技術者であり、登録を行ってようやくその資格を満たすことになります。そもそもは国として優れた技術者を育成するための資格認定制度です。
科学技術に関しての専門知識、豊富な実務経験がある事、そして高い技術者倫理、例えば環境の保全、公共の安全といった倫理観を兼ね備えて、継続的な資質向上に努める責務を有していることになります。
つまり知識や経験だけではなく、社会の為に科学技術をいかしていくためにはどうあるべきか?といった倫理観も含めて兼ね備えていることが重要なのです。

技術士になるための道のり

年齢制限、国籍、学歴などは一切関係なく誰でも受験可能となっています。ただし、第二次試験を受験するためには業務経験が必要になります。 一般的な流れとして第一次試験に合格(文部科学大臣が指定した教育課程の修了者は免除されます)、定められた実務経験があるかたに限定して第二次試験に合格可能で、その後、文部科学省に登録を行って晴れて技術士になることができます。
第一次試験は科学技術全般の基礎的な知識と技術士としての適性を判断する試験であり、1年に1回試験が実施されます。試験の科目は大きく3つです。基礎科目、適正科目、そして専門科目になります。
基礎科目と適正科目はすべて共通ですが、専門科目については受験時に選択した技術部門別の問題が出題されることになります。

 

続いて第二次試験です。こちらは技術士として必要な専門知識や応用能力が求められることになります。ここで実務経験が問われることになり、第一次試験よりも難易度は大きく上がることになります。
実際の実務経験の要件として3つあります。
まずは第一次試験を合格し、技術士補として登録し、指導技術士のもとで4年を超える実務経験。2つ目が職務上の監督者のもとで4年の実務経験、3つ目が7年を超える実務経験数特技術者となる前の経験も加味可能というところです。
ちなみに大学、大学院での修士課程に在籍していれば、2年を限度として実務経験に算定することも可能です。結果的に第一次試験合格時にすでに7年の実務経験を経ている方については第二次試験の受験有資格者ともなれるわけです。

 

第二次試験は筆記試験と口頭試問の2つがありどちらも合格してようやく合格。その後、公益社団方針日本技術士会に登録の申請を行って、晴れて名乗ることができるようになります。

主な仕事は?

多くは一般企業や官公庁、自治体などに所属して、専門の技術分野に関して計画、研究、設計、分析、試験や評価などに関して指導の仕事を行うことがほとんどです。
場合によっては事務所を立ち上げて、発展途上国の技術指導、裁判所や保険会社の技術調査、学校や地域の防災活動といったさまざまな側面で技術に関連する仕事を行っていくことになります。

メリットとデメリット

非常に難易度が高い資格だけにどんなメリットがあるのかもあげておきたいと思います。
まずは社会的に高い信頼と評価を得ることができる点。転職や独立にあたり、信頼感を得ることができる点。人脈などにもよりますが、高収入に結びつきやすい点、その他の国家資格を取得する際の有利な点となる。といったところです。この資格を取得している人材を雇用する企業側にとっても非常に対外的な信頼感を得ることができる点は大きなメリットになります。わかりやすいところでいえば、官公庁の入札案件の仕様書に技術士の有資格者が何人いますといった表記をするだけで、大きなプラス要素になってきます。

 

逆にデメリットとしては非常に難易度が高いことや知名度が他の士業と比べてもさほど高くないことがあげられるでしょうか。様々な技術分野のスペシャリストとはいえ業界によってはそれほど認知が高くない場合もあるということは事前に調べておいた方が良いのかもしれません。

 

メリット、デメリットはあるものの自らの実務経験、技術者としての知識などをより高いレベルで活かしたいという方にとって資格取得は非常に高いモチベーションにつながりますし、よりスキルアップをはかるための大きなポイントにもなってきます。
日本国内にとどまらず、海外でもその技術の知識や経験を活かしていきたいという場合にも間違いなくプラスに働く資格ですから、非常に難易度が高いとはいえ、志を持って資格取得に励む技術者の方がより多く出てくることが日本の技術立国としての価値までも高めるのではないでしょうか。

 

もちろん、資格取得で重い責任も負うことになりますが、それなりのメリットもあることで報われることになるのではないかと思います。


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